臥薪嘗胆

 「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」


意味

目的を達成するために苦労や困難を耐え忍び、努力を続けることを意味します。「臥薪」は薪の上で寝ること、「嘗胆」は苦い胆(きも)をなめることを指し、どちらも困難や辛さに耐えながら将来の成功を目指す姿を表しています。


由来

このことわざは中国の春秋時代の故事に由来します。以下の二つのエピソードが元となっています:

  1. 「臥薪」:越王勾践の故事
    越王勾践(こうせつ)は、戦で呉王夫差(ふさ)に敗れた後、屈辱に耐えながら復讐を誓いました。薪を敷いた上で寝ることで苦しさを忘れず、強い意志を持ち続けたとされています。

  2. 「嘗胆」:呉王夫差の故事
    勝利を収めた呉王夫差も油断せず、常に苦い胆を舐めることで警戒心を保ちました。しかし後にその油断から敗北を喫しました。

この二つの故事が結びつき、「臥薪嘗胆」として、努力や忍耐を続けることの象徴となりました。


詳しい解釈

  1. 苦難に耐える覚悟
    どんなに辛く苦しい状況でも、目標を達成するためには耐えるべきだという教え。

  2. 反省と警戒
    勝者も敗者も、状況に甘んじずに常に努力を続けなければならないという警告。

  3. 復讐や目標達成の決意
    過去の屈辱や失敗を忘れず、それを力に変えて成功を目指す姿勢。


例文

  1. 学業において
    「彼は受験に失敗した後、臥薪嘗胆の日々を送り、ついに第一志望の大学に合格した。」

  2. ビジネスシーンで
    「競合企業に市場を奪われたが、我が社は臥薪嘗胆の精神で商品開発を続け、ついにトップシェアを取り戻した。」

  3. スポーツの場面で
    「昨年の敗北を胸に、臥薪嘗胆の思いで練習を重ね、今年は優勝を果たした。」

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