獲麟

 「獲麟(かくりん)」


意味

「獲麟(かくりん)」とは、聖人が世を去る前兆、または優れた人物が現れることを示すことわざです。麟(りん)とは、中国の伝説上の霊獣「麒麟(きりん)」のことで、聖人の時代にしか現れないとされています。したがって、「麟を獲る(麟を捕まえる)」という出来事は、特別な時代の終わりや始まりを象徴するものとされています。


由来

「獲麟」は、中国の歴史書『春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)』に記されている故事に由来します。孔子が晩年、『春秋』という歴史書を編纂していた際、ある日、人々が偶然に「麟(りん)」を捕獲しました。孔子はこれを見て「聖人の世にのみ現れるはずの麟が、今の乱世に現れるとは何事か」と嘆きました。そして、自身の死期を悟り、これを最後に『春秋』の執筆をやめたと言われています。


つまり、「獲麟」とは 偉大な時代の終焉 や 新たな時代の幕開け を象徴するものとされるのです。


詳しい解釈

時代の節目を表す

偉大な人物が去ることで、ひとつの時代が終わることを指します。逆に、新たな偉人が登場することの予兆とも取れます。


偉大な人物の死や引退

特に、歴史上の重要な人物の退場を象徴する言葉として使われます。


運命の象徴としての麟(きりん)

「麟」は吉兆の象徴でもあり、めったに現れないことから、特別な出来事と結びつけられます。


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