青は藍より出でて藍より青し
青は藍より出でて藍より青し(あおはあいよりいでてあいよりあおし)
■ 意味
**「青色の染料は藍草から作られるが、その青は藍よりも美しい青になる」**という故事から、
弟子が師を超える、後進が先達を上回るという意味で使われることわざです。
■ 出典
中国・戦国時代の思想家「荀子(じゅんし)」の言葉に由来します。
原文:「青は藍より出でて藍より青し、氷は水これをなして水よりも寒し」
■ 解説
原材料(藍)よりも美しい青が染まるように、学んだ者がその教えを極め、やがて師をも上回ることがあるという教訓。
また、若い世代が古い世代を超える希望や期待を込めて使われることもあります。
■ 用例
「師匠もびっくりしてたよ、君の技術は青は藍より出でて藍より青しだってさ」
「教え子に負けるのは悔しいが、うれしいもんだ。まさに青は藍より出でて藍より青しだな」
■ 類義語
弟子が師を超える
氷は水より寒し(同出典)
教え子に追い抜かれる
■ 短編小説:『藍より青く』
あらすじ(プロット)
陶芸家の中條は、伝統を重んじる職人として名高く、多くの弟子を育ててきた。
その中でも一番期待していたのが、若い女性弟子・春香だった。
春香は師の技を忠実に学ぶ一方で、独自の色彩感覚と感性を持ち、次第に師の作風とは違う道を歩み出す。
ある日、春香の作品が国際工芸展で大賞を受賞し、「師・中條の流れを汲みながらも、それを凌駕する新風」と絶賛された。
記者に感想を聞かれた中條は、ゆっくりと口を開いた。
「……あの娘は、藍から出た青や。だがもう、藍よりも青いな」
その言葉をテレビで見た春香は、静かに涙をぬぐいながらも、自分の器に藍の釉薬を塗り重ねていた――。
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