鮑の片思い

 鮑の片思い(あわびのかたおもい)

意味

相手に思いが伝わらない一方的な恋、または、ひたむきな片思いのたとえ。

鮑(あわび)は貝殻の片側しかなく、もう一方は岩などにぴったりくっついていることから、

**「一方だけが想いを寄せている状態」**を象徴します。


ニュアンス

主に切ない恋愛を詠むときや、


恋が報われない、片思いのまま終わるような状況

で使われます。

ただし、悲恋に美しさや純粋さを見出す詩的な表現でもあります。


類似表現

片思い


思い人


恋は盲目


徒らに恋す(いたずらにこいす)


想い人(おもいびと)


使い方の例

「彼の鮑の片思いは、十年越しだった」


「鮑の片思いのまま、彼女は遠くへ嫁いだ」


「まるで鮑の片思いのように、彼は誰にも知られず彼女を見守っていた」


小説アイデア

タイトル:『鮑の片思い』


長崎の海辺の町。

幼い頃に出会った少女・琴葉に、ずっと恋をしていた少年・浩太。

彼女は何も気づかず、都会へ出ていく。

十年後、彼は漁師となり、鮑漁に出て、

「片側だけの貝殻」を見るたび、彼女を思い出す。

ある日届いた一通の手紙──それは、結婚報告ではなく、別れの知らせだった。

潮騒の中に沈む、届かなかった愛の物語。




ことわざから小説を執筆
#田記正規 #読み方 #家族 #実家 #会社 

コメント

このブログの人気の投稿

前車の轍(ぜんしゃのてつ)

山椒は小粒でもぴりりと辛い(さんしょうはこつぶでもぴりりとからい)