遼東の豕

 「遼東の豕(りょうとうのいのこ)」ということわざは、

たいしたものでもないのに、それを珍しいと思い込んで自慢することのたとえです。


意味

遼東(中国東北部)に住む豕(いのこ=豚)を見て、

「こんな動物は他にいない!」と得意げに語ったが、実際はどこにでもいる普通の豚だった……

という中国の古典『荘子』の故事が由来です。


つまり――

自分だけが知っている・持っていると思っているが、実はよくあるものだった

という思い違いや無知をからかう表現です。


使い道・例文

1. 自慢が的外れな人への皮肉に

あいつ、自分のギターが珍しいって得意げだったけど、どこにでもあるモデルだよな。まさに遼東の豕だよ。


2. 自分を反省する場面で

SNSであんなにドヤってたけど、後から調べたらよくある話だった…。遼東の豕だったな、俺。


3. 講義や教育でのたとえ話に

知識が偏ると「遼東の豕」になる。広く学ぶことが大切だ。


類義語・関連表現

井の中の蛙(いのなかのかわず)


独りよがり


夜郎自大(やろうじだい)

┗ 自分の小さな世界で威張る人を指す四字熟語


注意点

このことわざはやや皮肉や批判的ニュアンスが強いため、使いどころには注意が必要です。

第三者を笑うときには控えめに、自分に対して使えば謙遜表現として好印象になることもあります。



ことわざから小説を執筆
#田記正規 #読み方 #家族 #実家 #会社 

コメント

このブログの人気の投稿

前車の轍(ぜんしゃのてつ)

山椒は小粒でもぴりりと辛い(さんしょうはこつぶでもぴりりとからい)