舟に刻みて剣を求む

舟に刻みて剣を求む(ふねにきざみてけんをもとむ)」は、中国の故事に由来する戒めのことわざで、主に状況や環境の変化に気づかず、過去のやり方や考えに固執する愚かさを指摘する際に使われます。


■ 意味

ある人が舟から剣を川に落とした際、

「ここに剣を落とした」と船べりに印を刻み、

その印の下を探したが、舟はすでに流れて動いており、剣があるはずがない。


つまり、「状況が変わっているのに、印(目印)にこだわって探す」ことから、

時と状況の変化を無視して、無意味な行動をする愚かさを表します。


■ 使い方・使い道

古いやり方に固執して失敗したときの批判に

 - 時代遅れの営業手法にこだわっていては、舟に刻みて剣を求むようなものだ。

 - 昔の成功体験に頼っていては、舟に刻みて剣を求むの愚を犯すことになる。


柔軟な対応の必要性を説くときに

 - 状況は常に変化している。舟に刻みて剣を求むような硬直した考えでは生き残れない。

 - 環境の変化を読み取り、行動を変えねばならない。舟に刻みて剣を求むでは意味がない。


無駄なこだわりや形式主義を戒める場面で

 - マニュアル通りにしか動けないのは、舟に刻みて剣を求むようなもの。

 - 規則に従うだけでは、柔軟な判断ができない。舟に刻みて剣を求むの失策になりかねない。


■ 類似のことわざ・表現

昨日の敵は今日の友


過去に縛られて未来を見失う


臨機応変(りんきおうへん)


温故知新(←やや対照的な立場)


ことわざから小説を執筆
#田記正規 #読み方 #家族 #実家 #会社 




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