兄たり難く弟たり難し

 兄たり難く弟たり難し(けいたりがたくていなりがたし)

意味

兄弟としての関係や立場を決めるのが難しい状態、またはどちらが上位・下位かを明確にできない状況を指します。特に優劣や上下関係が曖昧で、どちらも対等であるような場面で使われます。


由来

中国の古典『春秋左氏伝』から来ています。この言葉は、楚の君主が他国の君主と互いの立場を測りかねて発したものです。歴史的な文脈では、尊重し合いながらも序列を決められないという微妙な関係を象徴しています。


使い方

ビジネスの場で、複数の取引先が対等で優劣をつけられない場合。


「この2社は兄たり難く弟たり難しで、どちらを優先するか迷うね。」

スポーツの競争相手が互角の場合。


「彼と俺の実力は兄たり難く弟たり難しだ。」

友人同士でリーダーシップを競い合う場面。


「あの二人は兄たり難く弟たり難しで、結局どっちも引かないね。」

例文

戦国時代の二人の武将、AとBは、いずれも智勇に優れ、民からも尊敬を集めていた。だが、どちらが盟主になるべきかを決める議論では、互いの実力が拮抗していて結論が出ない。「兄たり難く弟たり難し」と評される中、二人は最終的に協力して強敵に立ち向かう道を選んだ。




ことわざから小説を執筆
#田記正規 #読み方 #会社 

コメント

このブログの人気の投稿

前車の轍(ぜんしゃのてつ)

山椒は小粒でもぴりりと辛い(さんしょうはこつぶでもぴりりとからい)