牛耳を執る

 「牛耳を執る(ぎゅうじをとる)」は、「集団や組織のリーダーとなり、全体を支配・指揮する」という意味を持つことわざです。権力を握り、主導権を取る立場を表現する際に使われます。


語源

この表現の起源は中国の古典『史記』にあります。古代中国では、儀式で牛の耳(牛耳)を切り取り、それを象徴として盟主が決められたことに由来します。この儀式を執り行う人が、集団のリーダーとして認められるという意味で使われるようになりました。


解釈と使い方

リーダーシップの象徴

集団の中で中心的な役割を果たす人を指します。

(例:組織のトップや指導者の立場を表現する。)


権力を握る

指導的な立場に立つことで、物事を支配・管理するというニュアンスも含まれます。


例文

ポジティブな使い方

「新しいプロジェクトで、彼女がその能力を活かして牛耳を執ることになった。」

(彼女がリーダーシップを発揮し、プロジェクトを指揮することになった。)


ネガティブな使い方

「彼が権力を握ってからというもの、会社全体が彼の意向に従わざるを得なくなり、牛耳を執られてしまった。」

(彼が独裁的に支配している状況を表す。)


類似の英語表現

To take the lead.

To hold the reins.

To call the shots.

小説や物語への応用

「牛耳を執る」をテーマにした短編では、主人公がリーダーシップを発揮するまでの過程や、逆に権力を握った結果生まれる葛藤や軋轢を描くことができます。たとえば、リーダーとしての成長を通して仲間をまとめる物語や、権力の使い方を誤り組織が混乱するストーリーなど、さまざまな角度から展開を考えられますね。




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