木に縁りて魚を求む

 「木に縁りて魚を求む(きによりてうおをもとむ)」

このことわざは、「目的を達成するための方法や手段が間違っていること」を表します。木の上で魚を探すように、非現実的で的外れな行動を戒める教訓です。


詳しい意味

非現実的な努力

必要な成果を得たいのに、それに合わない場所や手段を選んでいること。


愚かな試み

無駄な労力をかけたり、結果が出ないとわかっている行動を繰り返す愚かさを示す。


目的と手段の一致の重要性

目的を達成するためには正しい手段を選ぶべきだ、という教訓。


例文

非現実的な努力を指摘する場合

「そんな高価な機材を買ったところで、基本が身についていないなら意味がない。木に縁りて魚を求むようなものだ。」

(努力が的外れで無駄になりそうな状況を戒める。)


無駄な期待を批判する場合

「この辺りで温泉を掘ろうなんて、木に縁りて魚を求むような話だよ。」

(可能性がない行動を揶揄する。)


計画の見直しを促す場合

「結果が出ないのは方法が間違っているからだよ。木に縁りて魚を求むでは、いつまでたっても成功しない。」

(失敗の原因が誤ったアプローチにあることを指摘。)


類似の英語表現

Barking up the wrong tree. (間違った方向に努力する。)

Looking for a needle in a haystack. (無駄な努力をする。)

Futile attempts lead nowhere. (無駄な試みは何も生まない。)

小説や物語への応用

このことわざをテーマにした物語では、以下のような展開が考えられます:


間違った努力に気づく物語

主人公が長年追い求めていた夢が、間違った方法や場所に基づいていたことを悟り、正しい方向へ進む物語。


他者の愚かな試みを描く風刺的なストーリー

的外れな行動に固執するキャラクターを描き、それが悲劇やユーモアにつながる展開。


努力の再定義

効率的で正しいアプローチを見つけるために試行錯誤する主人公の成長物語。


「木に縁りて魚を求む」は、失敗から学び、目標に合った手段を選ぶことの重要性を強調するテーマに適しています。



ことわざから小説を執筆
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