渇すれども盗泉の水を飲まず

 「渇すれども盗泉の水を飲まず(かっすれどもとうせんのみずをのまず)」


意味

たとえどれほど困窮しようとも、不正や不道徳な手段には頼らないという姿勢を示す言葉。喉が渇いても、悪い評判のある泉の水を飲まないという気高い志を表しています。


由来

このことわざは、中国の儒家思想から来ています。『晋書』や『後漢書』の故事に基づき、ある賢者が盗泉と呼ばれる泉の水を、喉が渇いている状況でもその名を嫌い、飲むのを拒んだというエピソードに由来します。「盗泉」の「盗」は、不正や悪行を象徴し、正しい行いを重んじる心を表しています。


詳しい解釈

高潔な精神

自らの倫理や信念に基づき、どんなに困難な状況でも妥協しない意志を示しています。


信念の貫徹

短期的な利益や欲望に流されず、長期的な徳や信頼を重んじる態度を表します。


慎重な行動

自らの行動がもたらす結果や評判を深く考え、不正を避ける慎重さを強調しています。


例文

仕事の場面で

「どんなに業績を上げたいと思っても、虚偽報告をするつもりはない。渇すれども盗泉の水を飲まずだ。」


日常生活で

「お金が足りなくても、不正な手段で手に入れようとは思わないよ。渇すれども盗泉の水を飲まずだからね。」


教育の場面で

「子どもたちには、渇すれども盗泉の水を飲まずという精神を大切にしてほしい。」




ことわざから小説を執筆
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