一事が万事 

 一事が万事(いちじがばんじ)  

意味:

「一つのことを見れば、すべてがわかる」

つまり、一つの小さな事柄から、その人や物事の本質・全体像が推し量れるという意味のことわざです。


解説:

「一事」=たった一つの出来事や行動


「万事」=あらゆること、すべてのこと

→ 小さな行いひとつから、その人の習慣・性格・価値観など全体像が読み取れるという考え方です。


良い意味にも悪い意味にも使えます。

使い方(例):

「会議の資料を見ればわかるよ。一事が万事、あの人はいつも準備が雑なんだ」


「落としたゴミを拾う姿を見て、彼の人柄を感じたよ。一事が万事ってやつだね」


「たった一回のミスとはいえ、一事が万事、信用は大切だ」


短編小説アイデア:「折れた鉛筆」

あらすじ:

美術大学の入試面接。

大手出版社の編集長・古谷は、審査員として学生たちの作品を見る。


ある受験生が、絵を描く途中に鉛筆を折ってしまう。

次の瞬間、彼は何も言わず、周囲の消しゴムのカスまできれいに拾い、

静かに筆箱の中を整えてから、予備の鉛筆を取り出した。


その一連の動きに、古谷はふと呟く。


「一事が万事。こいつは“仕上げる”男だな」


結果、彼は即合格。作品の完成度だけではない、“一事”の中に見えた未来が決め手だった――。


ことわざから小説を執筆
#田記正規 #読み方 #家族 #実家 #会社 

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