耳を掩うて鐘を盗む

 耳を掩うて鐘を盗む(みみをおおうてかねをぬすむ)」**は、

自分だけが気づかないふりをして、他人にも知られていないと思い込む愚かさを表す中国由来のことわざです。


■ 意味

大きな鐘を盗もうとした盗人が、その音を聞かれないように自分の耳をふさいだ――という逸話に由来します。

そこから、


◎ 自分だけが知らなければ他人も気づかないと思っている愚かさ

◎ ごまかしているつもりでも、周囲にはバレバレなこと

◎ 自己中心的で浅はかな考えのたとえ


を表します。


■ 使い方の例文

「そんな隠し方じゃ、耳を掩うて鐘を盗むようなものだよ。バレバレだ」


「嘘の報告書を出しても、誰かが見ればすぐわかる。耳を掩うて鐘を盗むにもほどがある」


「不正を隠しても、いつか明るみに出る。まさに耳を掩うて鐘を盗むだ」


■ 使う場面のポイント

ごまかしが効かず、見透かされているような状況


自分だけが気づかれないと思っている滑稽な態度を批判するとき


欺瞞・隠蔽・虚偽などへの皮肉や警告


■ 類似のことわざ・表現

「自分に都合の悪いことは見えないふり」


「目を覆って日を見ず」


「頭隠して尻隠さず」


「盗人にも三分の理」


■ 注意点

やや強めの皮肉や批判を含む言い回しなので、

 使いどころには注意が必要です。


書き言葉・評論・風刺的な文脈で用いると効果的です。






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